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経営者にとって、「どうすれば経営をより良くしていけるのか」というテーマは非常に重要ではないでしょうか?
それでは、中小企業の経営を改善するにはどのような手段があるでしょうか?

私が、これまで13,000件以上の経営相談を通じて感じた課題は次のとおりです。

中小企業においては「人事」「財務」という2つの重要な役割が正しく理解されておらず、ツールやトレンドに頼って「場当たり的な対応」により経営改善を試みようとされている。

ひとつは、現場では次の役割が混同されている点です。

「人事」「労務や総務」の役割混同

「財務」「税務や簿記」の役割混同

もうひとつは、経営課題に対して「場当たり的な対処」になっている点です。


■「人事」と「労務や総務」の役割混同について

「人事の役割」を単なる社員の入退社手続き行うこと、就業規則の整備を行うことととらえられているケースを良く目にします。
これらの勘違いは、中小企業にとっては、社会保険労務士という専門家が身近であり、「労務」のサポートしか対応できていないからだと思います。

人事制度の構築を支援される社会保険労務士やコンサルタントもたくさんいると思いますが、実際に現場で機能していないということがほとんどです。
大手シンクタンクやコンサルティング会社も分厚い資料を整え、人事制度構築を支援されようとはしていますが、現場では機能していないことがほとんどです。

せっかく時間をかけてつくった人事制度がなぜ現場で機能しないのか、それは「誰が運用するのか」、「どう運用するのか」、「どんな成果をめざしているのか」といった視点が抜け落ちていたり、間違えたものになっているからです。
形だけの制度構築ではなく、現場での運用をみすえた人事が必要ではないでしょうか?


■「財務」と「税務や簿記」の役割混同について

財務の役割」を単なる税金の申告のための手続きを行うこと、日々の経費の処理を行うことととらえられているケースを良く目にします。
これらの勘違いは、中小企業にとっては、税理士や公認会計士という専門家が身近であり、これらの専門家が「税務」や「経理」、「簿記」のサポートのみしか対応できていないからだと思います。
「税務」、「経理」、「簿記」で事足りていると感じておられてる経営者も少なからずいらっしゃいます。

損益計算書(P/L)や貸借対照表(B/S)をもとに決算分析が行われ、さまざまな経営指標について業界平均値と比較して自社がどのような状態になっているのか報告書を受け取ることできている経営者もいらっしゃいますが、それをもって「財務」についても十分なサポートを受けれていると経営者も勘違いしているケースがほとんどであり、どのような本質的な経営課題があり、どう対応していくべきかということが抜け落ちしている状況です。

「会社のお金が不足してきたら金融機関からお金を借りる」、「少し多めに借りておけば資金繰りに困らない」という程度にとらえられているケースが非常に多く、「借入金額」と「金利」と「返済期間」しか意識できておらず、現状の経営状況を勘案した上で、どのような手法をとることが正しいのか検討できていないケースがほとんどです。
「約定返済による金融機関借入」一択ですすめることの正当性を考え直すことが必要ではないでしょうか?
また、「売上高」を上げることだけに着目して、売上高があがるデメリットを検討できていないということもよく見受けられますので、注意が必要です。


■「場当たり的な対応」と「本質をみすえた対応」について

「風邪をひいたから医者に行こう」というような「場当たり的な対応」で、ツールやトレンドで短期的で表面的な課題対応に終始しようという企業が多く、そもそも「風邪をひかないように原理・原則にもとづいて予防しよう」というような「本質的な課題対応」を行えている企業が非常に少ないという状況です。
Howの視点(どういう手段で行うか:テクニック論)」だけで、「Whyの視点(なぜ行うか:本質論)」が欠落しているということです。
これからの外部環境の変化を踏まえて「短期ビジョン」と「長期ビジョン」の両方を持ち、ITツール、機械設備、人材採用が本当に必要か否か、その前にどんなことをすべきか、できるのか、「どうあるべきか」しっかりと検討して自責的に積極的に行動していくことが必要です。


■まとめ

上記を踏まえ、これらの課題を解決していくためには、どうしていくことが必要でしょうか?

財務の役割、人事の役割といった経営の重要な土台部分を正しく認識いただいた上で、人事部、財務部といった組織をつくっていく(目標、期限、役割を決めて、担当者を決めていく)ことで初めて、経営課題を改善することができる体制が構築できるのではないでしょうか?

原理・原則にもとづいた正しい考え方、正しい努力を積み重ねることで、より良い経営をめざしていきましょう。

新たな考え方を取り入れていく場合は、経営についてセカンドオピニオンなどこれまでと違う専門家に相談してみることも有効な方法です。

大阪ビジネスサポートセンター
代表 南  一啓
http://www.o-biz.jp/